こんにちは、獣医師の藤原(嫁)です。

昨今の猫ブーム!!


日本における犬猫の飼育頭数は、2016年を境に猫が犬を上回ったままの状態が現在も続いています。
外見的な可愛らしさもさることながら、犬にはない内面的な魅力に取り憑かれてしまう方も多いのではないでしょうか??



猫は学名でイエネコといいます。
そんなイエネコの祖先はナイル川流域の砂漠起源のリビアヤマネコで、あまり水を飲まないことでも有名です。

また、貴重な水分を体外になるべく排出しないようにおしっこの量も少なく調整しています



祖先の血を受け継いだ現在ペットとして飼われている猫たちも、おしっこの色が濃いのが特徴的です。
これは猫のおしっこの匂いが犬に比べて強いことからも安易に想像がつくかと思います。


食事などで体内に取り込まれたものは、代謝によって老廃物や毒素へと変化し、腎臓でおしっこ(尿)となります。
腎臓で生成されたおしっこは、いったん膀胱に貯留され、ホースのような尿道を通って体外へと排泄されます。

この尿道が何らかの原因で詰まり、おしっこが出なくなった状態を「尿道閉塞」といいます



尿道閉塞の原因で最も多いのが結石(おしっこに混じる石)ですが、炎症や尿道栓子などさまざまなものが挙げられます。
もともと猫は尿道が塞がりやすく、泌尿器の病気は犬の約4倍も多いともいわれています。
また、猫の中には、体質的におしっこの中に砂(結晶)をつくる「砂粒症」をもっている子たちがいて、おしっこが濃いことに加えて、特にオス猫は尿道が細いので、細かい結晶でさえも詰まりやすい傾向があります


そんな高リスクを持った猫たちにとって、気温が下がって寒くなる冬場は、運動量や飲水量の低下から尿道閉塞を起こしやすくなるために注意が必要です

当院では、今シーズンも冬の訪れと共に尿道閉塞のオス猫さんがたくさん来院しています。

おしっこが出ていないのは勿論、ソワソワして何度もトイレに通うような様子が見られれば急いで受診しましょう。
尿道閉塞は発症、進行してしまうと命に関わる病気(完全閉塞では2〜3日で死んでしまう)であり、早期の対応が必要となります


尿道閉塞の予防方法としては、以下のようなものが挙げられます。


水をよく飲むように工夫する
 (設置場所を増やす、水をこまめに変える、

  流水タイプの飲水器を使うなど)
トイレをこまめにきれいにし、十分な数を用意する
膀胱炎、結石、結晶尿の早期の治療または継続的な治療



おしっこの中に結晶成分が認められたとしても、適切な療法食を選んであげることで結晶や結石の産生をコントロールすることもできます



ご家庭の猫ちゃんのトラブルにいち早く気がつく為にも、普段からトイレの回数や排泄の様子をよく観察しておくことが大切です。

あれ? おかしいな? 愛猫にいつもと違う様子が見られたら受診をおすすめします。